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週刊 トモ松さんのショートショート Vol.2   『 宇宙の真理 』

『 宇宙の真理 』

うふ、僕の名前はU児、大学生だよ。
僕は同じ大学のお友達 K太君と一緒に宇宙同好会にはいっているんだ。
宇宙の事は知れば知るほど面白くなっていくんだよ。
今日も僕たちは図書館で宇宙の事を調べてたんだ。
そして宇宙について二人で話してたんだけど…

いきなり、そいつが僕たちに話しかけてきたんだ…



「ねぇ、君たちは宇宙について詳しいのかい?」

「なんだい藪から棒に… まー詳しいかって言えば詳しいと思うよ、ね、K太君」

「そうだね、僕らは一応××大学の宇宙同好会だからね、普通の人よりちょっとはね」

「へーそうなんだ、クスクス じゃー宇宙の外には何があるんだい?」
「なんか嫌な感じのやつだなぁ…」

「まーいいじゃないか、K太君。 教えてあげるよ、あのね宇宙の外側には何にもないの!」

「そういう事! 何もない無の中でビックバンが始まって宇宙が広がっていったんだからね」

「ふ~ん、本気でそんなの信じてるんだ。クスクス」

「なんだよ!さっきから腹立つなー!」

「まあまあ怒らないでK太君。 えーとじゃー君は宇宙の外側はどうなっていると思うんだい?」

「宇宙の外側かい?外側に何があるかはわからない。
  けどね、宇宙というのは、なにかの生物の体の中の一部なんだ」

「へ? 何言ってんの?
 君は地球の果ては滝になってて怪物が口をあけて待ってるって信じるタイプかい?」

「もしかしてオカルト同好会?僕らはそういう人達とは話が合わないんだけど…」

「うへー若いくせに頭の固い子たちだなぁ 
  まー心が狭いから宇宙の広さにあこがれてるんだろうけど」

「なんだよ、それ! ほんとに頭にくるやつだなぁ」

「じゃー僕たちが納得できるよう説明してみてくれよ、君が知ってる宇宙ってやつを」


僕たちは話す場所を変えることにしたんだ。
だって図書館の中じゃ大きな声だせないからね。
あいつが近くのマクドナルドに行こうと言ったからそこに場所を移したんだ。
でも、僕もK太君もこういう店のハンバーガーとかは食べないんだ。
ジャンクフードは体に悪いってお父さんもお母さんも言ってたからね。


「じゃー説明してくれよ!」

「いいよ、まず宇宙は生物の体の中の一部、便宜上この生物を 外の人 って呼ぶよ」

「なんだよ 外の人 って」

「じゃーなにかい?宇宙はとてつもない巨人の腹の中ってことかい?」

「もういいよU児君、時間の無駄だ 帰ろう」

「人の話は最後まで聞け、って学校でおそわっただろ?
   じゃー聞くけど君達の体は何個の細胞でできてると思う?」

「え? うーんと… 1億個、いや1兆個ぐらいかな…」

「ブブー! 人間の体の細胞は約60兆、しかもそのうちの15兆は毎日死んで
   毎日新しいのが15兆生まれてくる」

「君達の体内には約100兆の細菌が住んでいて、
  皮膚の表面にも100兆のバクテリアが住んでいる」

「へー、凄い数だねぇ」

「ね、まさに星の数ほど だろ 僕達の体の中だってちょっとした宇宙空間なんだよ」

「まー、そう言われればそうだけど…」

「ところで君達は何のために生まれて何のために生きているんだい?」

「え… それは… それはわからないよ、哲学的な答えだったらいろいろあるとは思うけど…」

「そうだよね 僕達の体の中の細胞やバクテリアだって
  自分が何のために生きてるかなんてわかってない
  彼らが生きている理由は、彼らには一生わからないんだよ。
  それでも彼らは僕達の体の中の宇宙で生きて活動していくんだ。
  僕達が自分の生まれた理由や生きている理由や、 なんで宇宙があるか、
  宇宙の外がどうなっているかわからないのと同じようにね」
  
「…」

「君達の赤血球は何のために酸素を運んでいるの?
  君達の心臓は何のために動いているの?
  中の人達は何も知らなくても外の人達にはその理由はわかってる
  僕たちはもっともらしい理由をつけて生きてるつもりだけど、
  本当は外の人のバクテリアみたいなもんなのさ」

「そんな…」

「もし今僕がオナラしたら君達はどう思う?」

「え? なんだよ~それ~」

「笑う? 怒る? どっちにしてもどーでもいい事だろ?」

「まあね」

「でもそのオナラだって僕たちの腸の中で何兆個ものバクテリアや細菌たちが
  生きるために必死で活動した結果なんだよ。
  オナラのために死んだバクテリアだって物凄い数いるよ」 

「…」

今まで黙ってたK太君がボソっとつぶやいた。

「つまり人類がいくら必死になって生きたところで、
  外の人にとっては屁みたいなもんだってことか」

「そうかもね」

「ねえ君? その外の人っていうのが人類でいうところの 神 ってことなのかい?」

「さあね、そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない
 つーか中の人が外の人の事をいくら考えたってわかりっこないのさ、
  次元がまったく違うんだから」

「どういうこと?」

「例えば僕が僕の体の赤血球だとする、ある日僕は誰かの体の中にいるんじゃないかと思いついたとする」

「うん、うん」

「でもそれ以上は想像できないのさ
  外の人は毎日学校にいって勉強をしてるって言っても赤血球には何のことやらだろ?」

「確かに」

「外の世界には自動車、電車、飛行機、テレビ、工場、デパートなんてものがあり
  外の人は会社という場所に行きパソコンというものを使いネット回線で
  地球の裏側で起きていることを見ることもできる」

「体からでたことのない赤血球が外の人の生活で理解できるものは何一つないってことか
  赤血球にとっては僕らの生活は異次元の宇宙の世界だ」

「確かに僕たちは赤血球にとって神なのかもしれない、
  僕らが死ねば赤血球にとっての宇宙も消滅するわけだから」

「でも、僕らは神ではない、普通の大学生だ」

「だったら僕らの外の人だって外の世界では普通の人かもしれないよ」

「いや、人とは限らないよ 外の世界のミミズや毛虫かもしれない」

「そんで外の世界の鳥や動物のエサになってるのかもしれない」

「そしてさらにその鳥をもっと大きい獣が、ってなんだか頭がおかしくなりそうだな」

「人間なんてやっぱり小さな世界のバクテリアみたいなもんなのかな」

「それなのにこの世界で最上級の生き物みたいな顔して生きてる」

「その変なプライドのせいでお互いに憎しみ合ったり殺し合ったり」

「自分たちの便利さのために自然を壊しても平気な顔してたり」

「ねえ? 君はどう思う? ってあれ?」


僕とK太君が夢中で話あってるうちにあいつはいなくなってた。
こんなメモを残して

”先に帰るよ それとハンバーガー食べてみなよ! きっと美味しいよ! じゃあね!”



「あいつ帰っちゃってたね」

「そだね」

「僕達ってさぁ 宇宙の知識は頭の中に一杯はいってるけどさぁ」

「うん、最近じっくり星空をみつめたことはない」

「僕たちの周りには情報だけはいっぱいあるけど」

「わかったような顔をして自分の力で確かめたことはない」

「ねえ、ハンバーガー食べてみる?」

「ふふ、ハンバーガーも食べてみなければ本当の事はわからないのだ!」

「そうだ!アルバイトしてお金をためてどっかきれいな星空を見に行こうよ!」

「それいいね!電車に乗って天体望遠鏡を持って、テントも持っていこう!」

「星空の写真もいっぱい撮ろう!」

「うん、そして僕たちが宇宙の真理をみつけるんだ!」



"Youth Gone Wild" 若いうちは恐れずなんでもやってみよう!
まー中年になってからやるのも楽しいけどな!

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 トモ松

Author: トモ松
青森県八戸市 在住

盗んだバイクで走り出した15の夜
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